鉄鍋のジャンを読んだよって話

こんにちは赤形です。

タイトル通りですが、少年漫画の「鉄鍋のジャン」を読みました。1巻だけ。
よく聞いてるWebラジオ「匿名ラジオ」のコメント欄で名前が上がっていたのでどんなもんかと思って読んだらやばかったのでこの「やばみ」を共有します。続きから付き合ってください。当然の様にネタバレしています。

まず、主人公の人相がやばい。
これ、中盤でなかなか倒せない、あくどい手を使ってきて結構しぶとい中ボスの人相じゃない？？？　と思いました。全13巻にこいつの悪人面がずっと載っている。
まあ、見た目で判断するのもよろしくありませんわね～と思って読みました。

中身はもっとやばかったです。
キノコ組み合わせて審査員ラリらせて料理対決で勝利をもぎ取るんですよ。それ悪役がやることなのよ……。

と言うか登場人物が8割やばい。ストイック故にやばさが際立つ。

良心と言えば五番町一家と厨房責任者の李さんくらいのもん。

とにかく登場人物が8割やばいんですけど全員料理に対してめちゃくちゃストイックって言うことには変わりないんですよ。舌は確かだけど料理評論家のおじさんとか。

そもそも主人公のジャンが山中で祖父から虐待されながら料理修業をしてなんやかんやあって里に下りてきたタイプの野生の料理人だっていうのがそもそもやばいんだけど、このじいさんがジャンを超えるヤバさ。いや、このヤバさは実際に読んで欲しい。文庫1巻で経緯がわかります。

宴会料理に失敗して泣いてるジャン（そう、こいつも失敗して泣くんです）を励ましたり、見習い故に先輩たちからめっちゃいびられている見習いの小此木って言うのもいるんですが、こいつもきらきらした目をしててなかなかよ。
ジャンとのキャンプ（？）で「農家から逃げて野生化した鶏見つけたからシメよう!!!」とか言い出すんですよ。

ほんと登場人物が8割やばいんですよ。何回でも言う。8割やばい。やばくないやつは五番町一家とモブくらいっていう。
1巻の終盤で料理トーナメントが始まるんですけど（この1回戦でジャンが薬物スープ作った）、この参加者も軒並みやばい。やばくないのは五番町のキリコくらい。

ちなみにこのキリコっていうのがこの作品の清涼剤で、料理にすごいストイックで、周りの技をどんどん吸収していってなおかつ良心も持ち合わせているという。
ジャンの薬物スープにぶち切れでジャンをグーで殴りました。

とは言え、ジャンも料理に対して一筋なのは間違いなくて、この二人は対立しながらも認め合ってて、息をするように罵倒し合ったり褒め合ったりしててなんかライバル関係がすごい。

久しぶりにすげえ作品に出会ってしまった……。

いや、何て言うか、ジャンって一言で言うと「性格は悪いけど腕は良い」っていうタイプなんですけど、何て言うか腕で言い訳できないくらい性格というか倫理がないんですよね。
ただ、その倫理のなさが全部「美味い中華作るため」って言うのに収束して言ってて、「腕が良くなるために性格を犠牲にした」と言うか「腕の良さと性格の悪さが悪魔合体した」っていうか何て言うかそんな感じです。4巻まで買いましたわ……どうなるんだろう……。